文楽

文楽五月公演

15:42 今日は半蔵門で文楽鑑賞。珍しく幕開け三番叟に感心。第一部最初の出し物は「祇園祭礼信仰記」。15年振りの上演だそうだが、雪姫の爪先鼠の逸話や金閣寺の大ゼリなどが面白い。床は、重厚な津駒と枯淡の寛治が出色。手摺は、玉也が大膳を大きく遣う。…

本日のツイート 2010-03-30

01:59 先日、「吉田簑次 頭巾かぶってまだ十年」を観たら、簑次の師匠・吉田簑助の「頭巾かぶって五十年」を読み返したくなり、amazonから取り寄せた。戦後文楽の歴史書と言ってよい本だ。山川静夫との共著「花舞台へ帰ってきた。」と併せ読むと、この稀代の…

本日のツイート 2010-03-28

02:43 録画しておいた「吉田簑次 頭巾かぶってまだ十年」を観た。標題は、簑次の師匠・簑助の自伝「頭巾かぶって五十年」を意識したものだろうが、修行の厳しさを象徴している。簑次の「死ぬまでやっていますから、いつでも観に来て下さい。」という言葉に彼…

本日のツイート 2010-03-20

04:17 桐竹勘十郎と大野和士が日本芸術院賞を受賞した。お祝い申し上げたい。 16:54 車を車検に出すので、久しぶりに手洗いする。クリーナで仕上げると、まだ新車の艶が出る。やはり白の車体色は良質だ。 17:05 これから長谷川等伯展に向かうところ。多摩急…

本日のツイート 2010-03-15

00:11 前半を平塚市の前鳥座による「鎌倉三代記」の「三浦別れ」で締め括る。冒頭で三浦之助が切り倒す雑兵は梨割の首。珍しい。時姫の衣装が美しく艶やか。三浦之助の動きが生硬で三人遣いの難しさを再認識。太夫の坂本吉美好は「尼ヶ崎」を語るほどの実力…

本日のツイート 2010-03-14

00:16 Twitterを始めた当初、職場や外出先でつぶやくためにiPhoneがいると思った。しかし、iモードでモバツイが問題なく使えることがわかり、iPhone導入不要との結論に至った。ところが、職場でiPhoneが見る見る普及し始め、何だかiPhoneデバイドのような様…

本日のツイート 2010-03-11

00:26 amazonに注文していた桐竹紋寿「文楽・女方ひとすじ」が届いた。巻頭言によると、淡路人形遣いから文楽に転じたのは、紋壽(最近はこの表記)が最後かもしれないとのことだ。紋壽の女方は、端正な品格があって好きだ。一方で、気難しい顔で「米洗い」…

十二月公演「源平布引滝」

文楽鑑賞教室が終わった後、続けて文楽十二月公演を観ます。出し物は、「源平布引滝」。二段目「義賢館の段」は1970年11月の国立劇場での通し狂言以来、38年ぶりの再演なのだそうです。これに三段目を加えた半通しの公演です。「源平布引滝」は、三段目が見…

文楽鑑賞教室

長女といっしょに、文楽鑑賞教室に出かけました。長女の学校が団体で申し込んでくれたので、今日は格安料金で観劇できます。出し物は、「二人三番叟」と「菅原伝授手習鑑」から「寺入り」と「寺子屋」です。すでに観たことのある演目ですが、いい作品は何度…

四世津大夫の「一谷嫩軍記」のCD

昨日、文楽公演を観たばかりの「一谷嫩軍記」のCDがHMVから届きました。四世竹本津大夫と竹澤団七による「熊谷陣屋の段」*1の素浄瑠璃の録音です。四世津大夫は、「筒一杯」と形容される豪放な芸風で知られた太夫です。さっそく聴いてみると、一言一句噛み締…

十月地方公演

夢のお告げ 朝起きてから、府中の森芸術劇場のチケットセンターに電話しました。「今日の文楽公演・昼の部の当日券はありますか。」「昼の部は完売で、当日券もありません。」あーあ、やっぱり補助席も出ないか、橋本公演と同じだな、と思って諦めることにし…

十月地方公演

文楽の十月地方公演・夜の部を「杜のホールはしもと」に観に行きました。両親と長女がいっしょです。本当は昼の部も観たかったのですが、早々に完売になってしまったらしく、チケットが手に入りませんでした。*1このホールは、雰囲気や音響はいいのに、座席…

九月公演第二部

「奥州安達原」 第二部で妻と長女が交替です。第二部は、大作「奥州安達原」から三段目「朱雀堤」「環の宮明御殿」、四段目「道行千里の岩田帯」「一つ家」「谷底」の半通しです。昔は、大序からの通し狂言も珍しくなかったようですが、最近は「朱雀堤」「環…

九月公演第一部

文楽の九月公演を国立劇場へ観に行きました。第一部・第二部ともに、長女と観に行くはずだったのですが、修学旅行から帰ったばかりで疲労困憊の長女は、朝起きられず、急遽、妻を担ぎ出すことになりました。長女は、第二部で妻と交替することになりました。…

竹本伊達大夫師匠逝去

深夜帰宅すると、長女が悲しそうな顔で「伊達大夫さんが亡くなった。」と言います。「えっ。」と驚いて、長女が差し出す日経夕刊を見ると、「追想録」に回顧記事が出ていました。ショックだったのは、亡くなったのが5月25日と1ケ月以上も前だったことです。…

三世桐竹勘十郎作品展

外出の途中、銀座を通ったので、「ギャラリー悠玄」にちょっと寄り道をして、「三世桐竹勘十郎作品展」を観ました。国立文楽劇場観劇記念スタンプ原画を中心とした勘十郎の作品展です。迂闊にも知らなかったのですが、1984年の国立文楽劇場開場以来、勘十郎…

「増補大江山」 鬼女の早変わり

京都・戻り橋に現れる鬼女の腕を渡辺綱が切り落としたという平家物語の説話を劇化したものです。東京では、1988年5月、1995年12月に次いで3回目の上演で、比較的珍しい出し物と言えます。戻り橋の段 床は、津駒久大夫、松香大夫、津国大夫、南都大夫の掛合い…

「鎌倉三代記」 時代物の醍醐味

大阪夏の陣を鎌倉時代に仮託して描いた作品です。昨年7月に大阪文楽劇場で観たので、今日が2回目です。複数回観る演目が少しずつ増えてきました。入墨の段 口の始大夫は、朗々としたバリトンで端場を語り始めました。奥の千歳大夫は、いつも通りの熱演です。…

文楽五月公演第一部 重厚な時代物と鬼女伝説

文楽五月公演第一部に出かけました。休日に妻子を措いて観劇に行くのは、本来、顰蹙ものなのですが、今日は両親がいっしょなので、一応親孝行という大義名分があります。もともと、長女と二人で行くつもりで予約をしていたところ、長女が中間試験前というこ…

「狐と笛吹き」 異類婚姻譚

劇作家・北條秀司がラジオドラマとして書いた後、1952年に歌舞伎、1957年に文楽として上演された作品なのだそうです。今回、作家の13回忌追善として、51年ぶりに再演されることになったとのことです。物語は、宮廷楽士・春方(玉女)と狐の化身・ともね(和…

「心中宵庚申」 義理と愛情の板挟み

近松門左衛門晩年の作で、彼の最後の世話物です。姑への義理と妻への愛情の板挟みになり、行き場のなくなった半兵衛とお千代の夫婦が心中するという物語です。近松らしい、味わい深い浄瑠璃です。上田村の段 冒頭から住大夫の登場です。しかし、何となく調子…

文楽五月公演第二部 二つの夫婦心中物語

文楽五月公演第二部の初日に行きました。ぎりぎりまで行けるかどうかわからなかったので、前売券を買わず*1、国立劇場のチケットセンターで当日券を買いました。ついでに、駄目元で明日の第一部の残券があるかどうか尋ねると、何と1枚だけ残っていたので、す…

文楽四月公演

国立文楽劇場の横でタクシーを降ります。携帯電話で話をしながら自転車でやってきた青年を見ると、咲甫大夫でした。楽屋へ向かう簑一郎の姿も見かけました。劇場の前の桜もまだ花盛りで、春の芝居小屋の雰囲気満点です。1階の資料展示室を見たり、両親のため…

DVD「人間国宝ふたり」

先日、amazonで取り寄せたDVD「人間国宝ふたり 吉田玉男 竹本住大夫」の中から、前半の「NHKスペシャル 人間国宝ふたり 文楽・終わりなき芸の道」を観ました。これだけでも深い感動を覚えました。返す返すも、吉田玉男の芸に接したかったものだと思います。…

文楽地方公演

冷たい雨の中、長女と二人で、吉祥寺の前進座劇場へ文楽地方公演を観に出かけました。長女はどうも雨女のようです(彼女に言わせると、私が雨男)。演目は、「近頃河原の達引」と「道行初音旅」。地方公演の恒例で、開演前に技芸員が出し物の解説をしてくれ…

「女流義太夫の新たな世界」

紀尾井ホールが企画した「女流義太夫の新たな世界」を観に行きました。人間国宝の駒之助と文雀が1957年以来51年ぶりに共演するのだそうです。女流義太夫を聴くのは、1月の淡路人形浄瑠璃以来2回目ですが、女流義太夫と文楽の共演自体、1963年以来45年ぶりと…

五代吉田文吾師匠逝去

五代吉田文吾師匠が16日にご逝去されました。享年73歳。まだまだご活躍を期待していただけに、たいへん残念です。ちょっと上を向いて飄々と遣うお姿が印象的でした。文楽初心者の私は、数多くの舞台に接することができたわけではないのですが、とりわけ、昨…

「トップランナー」

NHK番組「トップランナー」に豊竹咲甫大夫が登場した。気負わない語り口から、真面目な人柄が伺えた。番組内では、実弟の鶴澤清馗の三味線と組んだ素浄瑠璃で、「絵本太功記」から「妙心寺の段」を語った。相変わらずの朗々とした美声だ。これからの熟成が楽…

「夏休み特別公演」予約

国立劇場での5月文楽公演を観て以来、1ケ月半、文楽公演を観ていないので、禁断症状が出てきた。9月文楽公演まで、あと2ケ月以上も持たない。というわけで、奈良旅行にかけて、国立文楽劇場での「夏休み特別公演」を予約する。旅行初日の午後、私と長女だけ…

NHK「Weekend Japanology」

夜寝る前にテレビを点けたら、ピーター・バラカンがキャスターのNHKの番組に呂勢大夫と燕三が出演している。しかも、なせか会話は英語だ。慌てて新聞の番組表を見ると、外国人向けの「Weekend Japanology」という番組で、今回は、「大阪・文楽」がテーマのよ…