文楽

「日本の伝統芸能・文楽入門」

NHK教育の「日本の伝統芸能・文楽入門」の第4回目は、「文楽の名作を楽しもう〜時代物〜」である。「仮名手本忠臣蔵」から「山科閑居の段」を題材に、時代物の魅力を住大夫と文雀が解説した。配役から見て、昨年9月の国立劇場での通し狂言の実況録画とおぼし…

「日本の伝統芸能・文楽入門」

今日のNHK教育「日本の伝統芸能・文楽入門」は、文雀の案内による「人形を遣うということ」。文雀による首選びや拵えの様子が映し出されて興味深かった。文雀は、「これまで60年間、夢のように過ぎて、ちっともうまくなったと思いません。自分の録画を見ても…

「日本の伝統芸能・文楽入門」

NHK教育「日本の伝統芸能・文楽入門」第2回を観る。今日は、住大夫による「義太夫節の魅力」。2月に国立劇場で上演された「摂州合邦辻」を題材に、義太夫節の芸や聴きどころを解説してくれた。最後に住大夫が「来世も修行せんとならんのと違いますか。」と語…

「日本の伝統芸能・文楽入門」

出張中に家族に録画しておいてもらったNHK教育「日本の伝統芸能・文楽入門」第1回のビデオをようやく観ることができた。今年のシリーズの案内役は、人間国宝の住大夫と文雀という豪華な顔ぶれだ。司会の高橋美鈴アナウンサーが二人の話を上手に引き出してい…

「伝説の至芸・四世 竹本津大夫」

外出中にNHK教育で放送された「伝説の至芸・四世 竹本津大夫」を録画しておいた。帰宅後、さっそく録画を視聴する。かつての人間国宝・四世竹本津大夫は、四世竹本越路大夫と並んで、その肉声を聴いてみたいと思っていた太夫だ。「摂州合邦辻」合邦住家の段…

「絵本太功記」第2部

第2部は、1等席なので、3列ほど前に進出した。六月七日「杉の森の段」 中が文字久大夫と宗助、切が人間国宝・住大夫と錦糸。話は変わって、春長と対立する雑賀衆の重成(玉輝)・孫市(紋豊)の親子が主人公になる。重成に勘当された孫市が久吉との和睦を成…

「絵本太功記」第1部

国立劇場へ文楽「絵本太功記」の通し狂言を長女といっしょに観に行く。妻と次女は留守番である。出がけは、土砂降りと言っていいほどの雨だった。何か、祝福されていない気がする。長女は雨女に違いない。ま、観劇なので雨でもいいのだが。国立劇場小劇場に…

「絵本太功記」床本読了

「絵本太功記」の床本を読了した。聞きしに勝る重厚な物語で、これを一日ぶっ通しで観るのは、結構きつそうだ。中でも圧巻は、やはり「太十」と呼ばれる六月十日「尼ヶ崎の段」だ。出陣前の祝言、夫婦の別離、親殺し、子・夫の死等、人生の悲劇が凝縮されて…

「絵本太功記」の床本

一昨日買った、「絵本太功記」の床本を読み始める。公演時に字幕で細切れに読むのと違って、理解が早い。凝縮された表現で、情景説明、登場人物の台詞・心理描写のすべてをこなしていることがわかる*1。ただし、登場人物の氏素性や関係までは十分説明されて…

「絵本太功記」の公演パンフレット

長女の中間試験が終わったら、二人で観に行く予定の文楽「絵本太功記」の通し狂言の予習をどうしようかと思案していたのだが、公演パンフレットを事前に買えばよい、という当たり前のことに気づいた。折りよく、日中外出で半蔵門の近くを通ったので、国立劇…

二月公演テレビ放映

NHK・BS2で、文楽二月公演から「奥州安達原」と「摂州合邦辻」の公演録画が放映されたのを夜になってから知った。完璧に見逃した。こういうことは、ちゃんと予告してもらわないと困る(予告していたのだろうけど)。

お初と徳兵衛の道行

大阪での仕事が終わり、19時頃、タクシーで新大阪駅に到着した。ここで同行者と別れ、20:30発のぞみ48号の指定席を確保してから、地下鉄御堂筋線に乗る。梅田で阪神電鉄本線に乗り換え、1駅目の福島まで行く。目的地は、堂島三丁目の交差点である。ここは、…

加賀見山旧錦絵

夕方、大阪での仕事が終わる。他に用事のある同行者たちと別れる。さてどうしようか。こういうときのために、予め国立文楽劇場の四月公演の日程を調べてある。今からなら、第二部後半の「加賀見山旧錦絵」が幕見できそうだ。地下鉄堺筋線で日本橋へ行く。国…

「絵本太功記」のチケット到着

国立劇場チケットセンターから「絵本太功記」のチケットが郵送されてきた。チケット4枚と「お買い上げ明細書」がぱらっと入っているだけで、チラシも同封されておらず、あっさりしたものだ。まあ、あぜくら会員には無料で郵送してくれるのだから、文句は言え…

あぜくら会の効用

今日は、文楽の五月公演「絵本太功記」の会員先行前売日だった。3月にあぜくら会に入会して以来、初めて会員先行販売を利用する。第1部・第2部通しで、私と長女の分を予約する。多少節約しようと思い、第1部を2等席にする。意外だったのは、会員割引と学生割…

「日本の伝統芸能」2007年度版

NHKの「日本の伝統芸能」2007年度版が出たので買う。今年の文楽の案内役は、住大夫と文雀の人間国宝コンビである。放送回数も4回から5回に増えている。娘たちと私の会話。 私「今年の『日本の伝統芸能』、文楽の案内役の人形遣いは誰だか当ててみ。」 長女「…

梅田橋の女夫星

昨日観た「曽根崎心中」の「天神森の段」で、お初と徳兵衛が梅田橋を渡る場面の背景に星が3つ輝いていた。原作や床本には、「女夫星」(みょうとぼし)とあるが、お初と徳兵衛が見上げたこれらの星は何だったのだろうか。まず、日時を特定しなければならない…

「曽根崎心中」

夜、文楽の地方公演を観る。新宿駅で長女と待ち合わせ、二人で新小岩の江戸川区総合文化センターに行く。新小岩は、独身時代の最後に5ケ月ほど住んでいたところだ。しかし、店も入れ替わっていて、あまり懐かしさを感じなかった。開演前に、地方公演の慣わし…

「THE LOVER'S EXILE」

家に帰ると、金曜日に和楽舎に注文したばかりのDVD「THE LOVER'S EXILE」がもう届いていた。文楽「冥土の飛脚」を映画化したもので、監督はマーティ・グロスというカナダ人である。カナダからの輸入盤で、解説・字幕とも英語だ。1979年8月に京都太秦の大映ス…

文楽人形の首

国立劇場や国立文楽劇場での文楽公演のパンフレットには、公演で使用する人形の首(かしら)の種類が記されている。文楽人形の首は、約40種類・約400点があるという。それらのうち、どれくらいをすでに観たのか、データベースにしてみた。その結果、これまで…

「文楽の世界」読了。

権藤芳一「文楽の世界」を読了した。見開き2頁で一つのテーマを解説し、写真も豊富に掲載されている。一世代前の名人たちの写真が多く、興味深い。しかし、著者の文章は、やや平板で、大谷晃一や葛西聖司ほどの魅力には乏しい。 asin:4062007525

「頭巾かぶって五十年」読了。

吉田簑助「頭巾かぶって五十年」(淡交社)を読了した。人間国宝・簑助の自伝・芸談である。簑助の人形遣いは、先日の「妹背山」のお三輪に感動したばかりだが、本書を読んで、ひたすら修行に明け暮れた芸人のみが辿り着ける境地であったことが理解できた気…

「文楽の女たち」読了

大谷晃一*1「文楽の女たち」(文春新書)を読了する。「曾根崎心中」「冥土の飛脚」「仮名手本忠臣蔵」「夫婦善哉」など古今の文楽の名作12編の女性主人公を紹介した本だ。「五十年忌歌念仏」や「八百屋お七恋緋桜」*2などの珍しい作品も紹介されている。物…

「妹背山婦女庭訓」

第3部は、「妹背山婦女庭訓」から「道行恋苧環」「鱶七上使の段」「姫戻りの段」「金殿の段」「入鹿誅伐の段」。ここから、妻と次女が合流する。座席は、1等席になり、9列目に前進した。「道行恋苧環」は、津駒大夫、呂勢大夫、咲穂大夫、靖大夫、希大夫が並…

「摂州合邦辻」

続く第2部は、「摂州合邦辻」から「万代池の段」「合邦庵室の段」。座席は、同じ最後列を少し中央寄りに水平移動した。「万代池の段」も、松香大夫、三輪大夫、始大夫、貴大夫、希大夫、靖大夫、英大夫ら複数の大夫が勤める。三味線は、団七と団吾(ツレ)。…

「奥州安達原」

売店で弁当を買ってから席に着く。最後列の2等席だが、劇場が広くないので、これでも十分である。10:45から二人遣いの「幕開き三番叟」が始まる。これを観ると、文楽の感興が湧いてきて楽しい。第1部は「奥州安達原」から「朱雀堤の段」と「環の宮明御殿の…

「週間人間国宝」

「週間人間国宝」第35号が発売された。今週は、「文楽(2)」、人形遣いの特集である。昨秋惜しくも亡くなった玉男、二世簑助、文雀、故・二世紋十郎、故・二世勘十郎が紹介されている。簑助のインタビューで、越路大夫の「一生では足りなかった。二生ほしかっ…

「週間人間国宝」

今日発売の朝日新聞社「週間人間国宝」第34号は、折りよく「文楽(1)」である。今週号では、太夫と三味線の歴代の人間国宝が紹介されている。その中で、先日、大阪で聴いてきたばかりの住大夫と寛治が大きく採り上げられている。彼らのインタビュー記事を読む…

伝統芸能情報館

昼食をとった「グランドアーク半蔵門」の目と鼻の先が国立劇場なので、伝統芸能情報館に寄っていくことにする。ちょうど企画展「人形浄瑠璃から歌舞伎へ」をやっており、人形浄瑠璃の発達の歴史を辿りながら、三大名作「菅原伝授手習鑑」「仮名手本忠臣蔵」…

豊竹咲甫大夫と文楽へ行こう

豊竹咲甫大夫「文楽へ行こう」を買った。咲甫大夫は、これまで「釣女」の大名、「渡海屋・大物浦の段」の中、「土佐町松原の段」を聴いた太夫だ。若いが、しっかりした語りをする。この本では、太夫七つ道具、楽屋、廻し文楽の裏側、練習の模様など、さまざ…