JR日本最南端の駅

長崎鼻の次は、JR日本最南端の駅である指宿枕崎線西大山駅である。田園地帯の中にぽつんと佇む無人駅だった。1面1線の単式ホームがあるだけで、駅舎はおろか改札口もない。時刻表を見ると、上り下りとも1日に8-9本しか停車しないようだ。ホームの端には、JRの駅貼りポスターでお馴染みの「JR日本最南端の駅」と書かれた白い柱が開聞岳を背に立っている。かつては、文字通り日本最南端の駅だったのだが、沖縄にモノレール*1ができてしまったため、「JR日本最南端」とか「鋼製軌道式鉄道最南端」とかいう条件付の呼称になってしまったのはお気の毒だ。

かくなるうえは、「日本最南端の駅」(ゆいレール赤嶺駅)、「日本最西端の駅」(ゆいレール那覇空港駅)、「日本最北端の駅」(JR宗谷本線・稚内駅)、「日本最東端の駅」(JR根室線東根室駅)を制覇してみたいものだ。最南端と最西端は、1駅しか離れていないので、数分以内に到達可能である。JRは、まだ日本最北端と日本最東端の2冠を保持しているが、ロシアが北方領土に勝手に鉄道を建設すると、東根室駅が「JR日本最東端の駅」に転落する危険がある。返還交渉を急いだ方がよさそうだ*2

*1:ゆいレール。2003年3月15日開業。那覇空港駅首里駅間12.9kmを27分で運行する。

*2:【9月12日追記】迂闊にも、択捉島カムイワッカ岬の方が宗谷岬よりも北であることを失念していた。従って、ロシアがカムイワッカ岬まで鉄道を敷設し、駅を設置したら、JRは2冠とも失うことになる。そうなったら、「日本最北端の駅」は手の打ちようがないので、潔く諦めて択捉島の返還を待つこととする一方、南鳥島に鉄道を敷設して「日本最東端の駅」の奪還を図るのがよいだろう。日本最南端の沖ノ鳥島は、直径が1mほどなので、鉄道の敷設はちょっと難しいが、長さ1,371mの飛行場がある南鳥島は、十分可能である。