北朝鮮工作船

コスモクロック21」から周囲を見下ろした際、第三管区海上保安本部の敷地の中に海上保安資料館横浜館があるのを見逃さなかった。2001年12月22日に海上保安庁の巡視船「あまみ」「きりしま」「いなさ」に追跡・砲撃された後、自沈した北朝鮮工作船が展示されているのである。国際橋をくぐり、新港パークの岸壁沿いに歩いていく。途中、向かいの瑞穂埠頭に、米海軍海上輸送部隊所属の双胴の音響測定艦、T-AGOS22「ロイヤル」とT-AGOS23「インペカブル」が停泊しているのが見えた。灰色のずんぐりした艦体に、丸いレーダードームを高々と掲げているので、けっこう目立つ。
http://d.hatena.ne.jp/Wilm/20040211

ほどなく到着した資料館の中には、工作船が船首をこちらに向けて鎮座していた。2年前に、船の科学館で遠目に見て以来2度目だ。今度は、間近で見ることができる。船首と船尾の舷側には巡視船の砲撃による弾痕が多数残っている。2つある機関室、対空機関銃用のレール、小型舟艇の格納区画等を見れば、謀略用の工作船であることは明らかだ。工作船に搭載されていた小型舟艇、14.5mm対空機関銃、ロケットランチャーを始めとする携行重火器の数々も展示されており、由々しい事件であったことが実感できた。

赤レンガ倉庫の横を通って、横浜市営地下鉄馬車道駅に出て、東横線直通電車で帰途についた。