2010-05-16 根津美術館・長谷寺・太田記念美術館 美術 19:40 根津美術館に「燕子花図屏風」を観に行く。左隻から右隻へかけて、燕子花が波動し、光が移ろう。従って、有名な右隻だけではこの絵の神髄は味わえない。ましてや、間近で見て、技巧が拙劣と評するのは不見識だろう。離れて鑑賞した方がよい。二隻で琳派独自の意匠が完成するのは「夏草図屏風」も然り。 19:55 根津美術館を後にし、近くの長谷寺(ちょうこくじ)へ行く。麻布観音と呼ばれる三丈三尺の十一面観音にお参りする。縁起によると、奈良・鎌倉の長谷観音と同木同体の「日本三大長谷観音」と呼ばれていたが、空襲で焼失し1977年に再建された由。像高約10m。国内最大級の木造観音立像とのことだ。 23:52 太田記念美術館で「広重名所江戸百景の世界」を観る。「百景」の何点かに筑波山が登場するが、その左に別の山が描かれている。もしや那須岳?と思い、帰宅後カシミール3Dで描画したら、茨城・栃木県境の高峰(520m)だった。稜線の形が一致し、正確な写生であることがわかる。那須はもっと左だ。