映画「黒い雨」

amazonから映画「黒い雨」のDVDを取り寄せました。ビデオで観たことはありますが、娘たちに戦争教材として観せるのと、DVD版に収録されている未公開の終結部(約19分)を観るのが目的です。

未公開終結部「矢須子の四国巡り」は、カラーで撮影されており、四国遍路に出かける矢須子の姿を描きます。矢須子の人生の悲劇を一層際立たせる内容になっていますし、田中好子は、本編以上に熱演しています。しかし、小説と同じ重松の台詞*1で結ばれる本編だけでも、十分のような気もします。原作の淡々とした雰囲気を損なわずに、原爆の恐怖・悲劇の映像化に成功した稀有な映画だと思います。

なお、2007年版は、廉価盤シリーズの統一デザインのカバーがかけられていますが、パッケージ自体は、オリジナルのジャケット写真です。
黒い雨 [DVD] 黒い雨 デジタルニューマスター版 [DVD]

*1:重松の台詞の意味は、小説を読んで初めて理解できました。