テンシュテットの「運命」
最近、テンシュテットの演奏会実況録音にはまっていますが、2種類のベートーヴェン第5交響曲のCDをHMVで取り寄せました。キール・フィルを指揮したヴァイトブルク盤とロンドン・フィルを指揮したBBC盤です。いずれもベートーヴェンの第1交響曲と「エグモント」序曲がカップリングされているので*1、選択に迷うところです。私は、ままよと両方買ってしまいました。
いずれも、強靭で堂々とした、私好みの演奏ですが、1980年に録音されたキール・フィルの方が、演奏がより先鋭的で、録音も優れています*2。カップリング曲の第1は、1968年に録音されたメクレンブルク国立管弦楽団の演奏によるヴァイトブルク盤の方がきびきびとした演奏で、ゆったりとしたBBC盤よりも、ベートーヴェンの初期作品に相応しいと思います。さらに、面白いのは「エグモント」序曲で、キール・フィルは、太鼓がドンドコ、喇叭がブカブカ鳴るような演奏で、まさに劇場音楽という感じです。
というわけで、もし、テンシュテットのベートーヴェン第5交響曲の演奏会実況録音がほしくて、ヴァイトブルク盤かBBC盤かで迷っている方がいたら(あまりいないと思いますが)、私はヴァイトブルク盤をお勧めします。