陣馬山山頂の眺望
北側の林間の道から標高857mの陣馬山山頂に出ると、南側の展望が劇的に開けた。真っ先に目に入るのは、富士山だ。あいにく薄い雲がかかっているが、真っ白な山体が見える。
眼前に展開しているのは、丹沢山塊の堂々たる姿だ。左から大山(1252m)*1、丹沢山(1567m)、蛭ケ岳(1673m)、檜洞丸(1601m)、大室山(1588)と、南東端から北西端まで一望のもとだ。
三ツ峠山(1785m)と扇山(1138m)の間に南アルプスの赤石岳(3120m)と荒川岳(3141m)*2が白く神々しい姿を見せる。扇山と滝子山(1590m)の間には、わずかに塩見岳の前衛・黒河内岳(2733m)が顔をのぞかせている。90km以上の視程があることになる。
さらに北西の方角には、大菩薩嶺(2057m)、その横には金峰山(2599m)がわずかに白い頂を見せ、隣に国師ケ岳(2592m)が広がる。手前の大きな山は、隣の生藤山(990m)である。真北には、奥多摩の盟主・大岳山(1267m)が尖った頭を覗かせている。
東側は霞んでいる。新宿の高層ビル群は、双眼鏡で辛うじて認められた。高圧送電線の鉄塔が手前の堂所山の尾根を跨いで連なっている。新多摩線*3の74-78号鉄塔のようだ。
長女が「茶店のおばさんが江ノ島が見えるって言ってるよ。」と言うので、半信半疑で双眼鏡を覗くと、丹沢山塊の左の仏果山(747m)のさらに左に、うっすらと江ノ島が見えた。水平線上には、三浦半島もかすかに線状に見える。こんな山の中から相模湾まで見通せるとは思わなかった。
上空をジェット旅客機が通過していく。長女が「エンジン4つ?」と聞く。私より目がいいので、コントレールが4条あるのが見えるらしい。双眼鏡で確認すると、大韓航空のB747-4B5だった*4。