花見のウォーキング

天気がいいので、家族で花見に出かける。最近、ウォーキングに凝っている妻子の発案で、家から歩いて生田緑地まで行くことにする。

長者穴古墳群のところから飯室山(標高80m)に取り付く。ウグイスが囀り、ちょっとした山登りの雰囲気が味わえる。桝形山山頂(標高84m)の広場には、すでに大勢の人がシートを敷いて花見の宴の最中だった。満開には少し早く、八分咲きというところか。

展望台に登る。東は新宿副都心や東京タワー、北西にはグッドウィルドーム(旧西武ドーム)が望めたが、丹沢・富士山やランドマークタワーは花霞で見えなかった。南側の多摩丘陵に桜と新緑がパステルカラーの色模様を織りなしていた。

桝形山から尾根道を伝統工芸館まで辿ると、館内に日本民家園の西口が新しくできていた。しかも、今日から年間パスポートの売り出しが始まっている。我が家は、年に数回、日本民家園に足を運ぶリピータなので、2回分の入場料で買える年間パスポートの購入をためらう理由がない。伝統工芸館から外に出て、新しく設置された木の歩道橋を渡ると、日本民家園の最高部にある船越の舞台の前に出る。これは便利だ。

船越の舞台の前の地面に40-50mmほどのオオスズメバチがいた。おそらく、冬眠から覚めたばかりの女王バチだろう。固唾を飲んで見守っていたら、いずこへともなく飛び去っていった。

園内では、2月に屋根を葺き替えたばかりの清宮家の庭先に紅梅が満開だった。

例によって、山下家で昼食にする。私と娘たちは定番のなめこ蕎麦、妻はとろろ蕎麦を注文する。今日は車を運転していないので、ビールも飲めて最高の気分である。

食後、民家園の中をゆっくり散策してから、青少年科学館の裏の山に登る。生田緑地を出て、宮前区の初山、平、五所塚と、多摩丘陵を上り下りする。途中の道端に小さな庚申塔があり、「文政九丙戊年四月吉日」との碑文が刻まれていた。文政9年は1826年だから、181年前のものだ。

最後は、閉園した向ヶ丘遊園の外柵に沿って歩き、切通し上のバス停に出た。5分ほど待って、登戸行きのバスに乗る。川崎市営バスでもSuicaが使えた。便利な世の中になったものである。登戸から南武線に乗って帰途についた。いい運動になった。