月面観望

昨日は、雨天のため中秋の名月を見ることができなかったが、月齢上は、今日が満月(15.0)である。澄んだ空に月が美しいので、夕食後、愛機ETX-70ATで月を観る。バローレンズを装着した9mmの接眼レンズ(39倍*2=78倍)をつけると、視野いっぱいに月面が映る。

月の模様(暗い海の部分)を本を読むおばあさんに擬えると、頭が「豊かの海」、肩から腕が「静かの海」、本が「神酒の海」、首筋の上にある巨大円が「危難の海」、腹が「晴れの海」、広がったスカートが「雨の海」「嵐の大洋」になる。足先にあるのが、クレーター「ティコ」(直径85km)である。明るい部分の中央にあり、放射状に線が伸びているので目立つ。頭の上に白く乗っているのは、クレーター「ラングレヌス」(直径132km)。暗い「雨の海」の中で大きく光っているのは、クレーター「コペルニクス」(直径93km)だ。小ぶりながら月面で最も明るいクレーター「アリスタルコス」(直径40km)が輝点になっている。「嵐の大洋」のすぐ脇の地平線近くには、直径222kmの巨大クレーター「グリマルディ」が黒い楕円に見える。

接眼レンズを6.4mm(55倍*2=110倍)に換装すると、月面の縁が山脈でぎざぎざしているのがわかる。荒涼とした月面が煌々と輝いているのを見るのは不思議な気分だった。

東の空を見ると、オリオン*1が上ってくるところだった。この星座を見ると、私の好きな季節が巡ってきたことを感じる。

*1:左肩のベテルギウスが今年3月から減光を始め、9月依頼急激に減光して、現在、極小の0.4等まで下がっているという。脈動変光星なので、周期的に減光するようだ。