旧新橋停車場

転んでもただでは起きないのが我が家だ。汐留シティセンターの裏にある旧新橋停車場に行く。汐留地区再開発のための発掘調査により正確な位置が判明した旧新橋停車場を、往時の写真をもとに、同じ場所に同じ外観で復元したものだ。プラットフォーム脇の線路の端に0哩標識*1がある。建物に入ると、1階では、ガラス張りの床を通して旧駅舎礎石の遺構が見える。

2階の展示室に上がると、ちょうど今日が会期最終日にあたる写真展「昭和の鉄道写真100景」をやっていた。昭和20年代から30年代の白黒写真を見て歩くと、この数十年で鉄道旅行が大きく変貌を遂げたことがわかる。蒸気機関車はもちろん、硬券の窓口販売、改札での入鋏、ホームの立ち売り、赤帽などは、首都圏の駅ではもはや見られなくなってしまったものだ。妻が「こういう写真を懐かしがるというのは、相当古い人間と見られそうね。」とひとりごちる。御意。

雨はやみそうもなかったので、「明日の神話」は別の機会に譲ることにして、帰途につく。

*1:鉄道唱歌の冒頭、「汽笛一声新橋をはや我汽車は離れたり」にある通り、かつては新橋駅が東海道の起点だった。