WWIIウォーバードコレクション

昨日買ったエフトイズの「WWIIウォーバードコレクション」5箱の中身は、艦上爆撃機D4Y1「彗星」11型、He100D-1*2(1機はシークレットの架空塗装)、IL-2M3「シュトルモヴィク」*2(ソ連空軍機・ポーランド空軍機)だった。架空塗装機やポーランド空軍機はいらないが、目当ての「彗星」が出たので、よしとしよう。

【彗星】
この比較的珍しい*1機体を1/144でフィギュア化してくれたことだけでも十分感謝しなければならないのだが、残念ながら、出来がいいとは言いがたい。主脚とカバーが一体になっていて、おもちゃじみている。風防と胴体の合いが悪く、風防枠の塗装も雑だ(風防枠の塗装が苦手な私が言うのも気が引けるが)。デカールが少ないのを気にしたのか、水平安定板の偏流測定線をデカール表現にしているが、そのため水平安定板だけテカってしまう。プロペラががたつくのもいただけない(私は胴体に接着してしまった)。

靖國神社遊就館に復元保存されている日本国内唯一の「彗星」である第523航空隊の鷹-13号機にしようと思ったのだが、デカールの番号が足りない。せっかく0-9の番号のデカールを用意するのであれば、左右2組分なければならないのだが、1組しかない。これは、「最初の1機は、デフォルトの鷹-2号機にし、2機目からご自由にどうぞ。」ということらしい*2

【He100D】
小さいくせに、組み立ては一番やっかいだ。ラジエータや車輪カバーは、削り込まないと穴に入らない。本機も「彗星」と同様、主脚とカバーを一体化して実感を損なっている一方、後輪をわざわざ2部品にする必然性が感じられない。風防と胴体の合いの悪さやプロペラのがたつきも共通している。

【シュトルモヴィク】
まったく愛を感じない機体だが、実は、これが一番できがよい。プロペラや風防の問題は本機にもあるが、接着してしまえば気にならない。見るからに頑丈そうな実機の雰囲気をよく出している。私の個体に固有の問題なのか、胴体の星の印刷位置が後ろ過ぎて、スローガンのデカールを貼るのがかなり苦しかった。

解説によると、本機の生産機数は約36,000機。第2次世界大戦中に生産された軍用機で最も多いという。東部戦線のドイツ空軍のパイロットたちは、墜としても墜としても、わらわらと雲霞のごとく現れるシュトルモヴィクに空恐ろしさを感じたことだろう。実際、エーリヒ・ハルトマン大尉(352機)、ゲルハルト・バルクホルン少佐(301機)、ギュンター・ラル少佐(275機)、オットー・キッテル中尉(267機)ら、ドイツ空軍のエクスパルテン(撃墜王)たちの戦果の大部分は、東部戦線で挙げられたものである。

*1:実際には、帝国海軍機としては、零式艦上戦闘機、一式陸上攻撃機に次ぐ生産機数だったという。

*2:2006年6月3日追記。その後、開封屋で彗星11型をもう1機購入し、鷹-2号機を鷹-13号機に修正した。靖國神社遊就館の実機通り、水平安定板の偏流測定線は削り取り、代わりに風防に対空機銃を取り付けた。また、彗星33型も買い、第601航空隊攻撃第1飛行隊の601-46号機にした。実機の写真があるが、水平安定板に偏流測定線が描かれていたかどうかは不明だったので、一応貼ることにした。