川井線

ズーラシアは、せっかくアジアの熱帯林、亜寒帯の森、アマゾンの密林などの雰囲気を演出しながら、外周を川井線の送電線路が走っており、娑婆を感じさせていた。碍子の数から見て送電圧は66kv、2回線の送電線路だ。私が鉄塔の写真を撮っていると、妻がそれに気づき、
「鉄塔が気になっているようね。」(さすが我が妻、気づいてくれたかね。)
「うん。あの鉄塔を見てごらん。架空地線が塔頂だけでなく、送電線の下にも張ってあるだろう。これは珍しい。初めて見たよ。あと、11号以前の若番は門型になっているね。これも、この規模の鉄塔では、」
「あら、この桜、もう芽吹いているわ。」(こらこら、説明を聞かんかい。)
妻が鉄塔に興味を抱く日は永遠にやってこないだろう。

帰宅後、Yahoo!地図情報の航空写真で11号鉄塔から若番を遡っていくと、上流は、横浜市旭区上川井町にある東京電力西横浜変電所であることがわかった。下流は、中原街道脇に立つ15号まで辿れたが、そこから先を見失った。中相模変電所か京浜変電所に向かっているものと思われる。東京西線や新京葉線のような超高圧送電線であれば、架空線自体がはっきり写っている(4導体なので太く見える)のだが。念のため、Google衛星写真も見たが、航空写真の解像度にはかなわなかった。