「ゴジラ」の旅客機

映画「ゴジラ」(1954)には、往年の旅客機も登場する。「外国調査団次々と到着」という新聞の見出しに続いて、羽田空港に到着する旅客機が映し出される。いずれも、当時しのぎを削っていた新鋭4発レシプロ機である。
【B377】
今は亡きパンアメリカン航空のB377「ストラトクルーザー」が登場する。日本に2発の原爆と17万トンにも及ぶ爆弾を投下したB-29戦略爆撃機から派生した旅客機である。客室の一部が2階建てという、B747A380を先取りした構造になっている。

【C-121A】
ロッキードの名旅客機「コンステレーション」の軍用機型であるC-121Aがその優美な姿を見せる。米国空軍輸送隊(Military Air Transport Service)が運用した愛称「MATSコニー」である。2005年4月に韓国への回送途上に給油のため函館空港に寄航して話題になった機材と同型機である。今や飛行可能なコニーは、世界に4機しか残っていないそうだ。

【DC-6B】
外国勢に混じって日本航空のDC-6Bも登場する。1954年2月の国際定期便(東京・サンフランシスコ間)開設に備え、日本航空が1953年10月に導入した新鋭機。