悲惨な御用納め

晴れ

生きてこの日を迎えた。起床前36度9分。そもそも自分の平熱を知らないのだが、37度台でなければ、もう全然OK!という心境だ。やはり、人間は相対感の中で生きているのだろう。

世の中は冬休みモードになりつつあるようで、電車は空いている。小田急線の多摩川鉄橋から富士山がくっきり見える。ほとんど冠雪していない。珍しいことだ。このところ晴天続きだが、富士山体も雲がまとわりつかないらしい。

定時には会社を退けて、年末の買い物でもしていこうと思っていたのだが、定時が近づくにつれて仕事が増えていく。家に電話を入れてみると、妻子は全員38〜39度と悲惨なことになっているらしい。しかし、同僚が次々と帰っていく中、仕事は片付かず、何回か微弱な地震が起こるし、とても御用納めの日とは思えないのであった。結局仕事が片付いたのは、日付が変わってからであった。

会社の前に珍しく個人タクシーが停まっていたので拾う。運転手の技量・知識*1と車両の乗り心地から、私は長距離を乗るときは、必ず個人タクシーを拾うことにしている。ところが、最初の信号停止でいきなりエンストする。信号が青になってもなかなか始動できない。これは下車するしかないかなと思い始めた頃、ようやく始動する。エンジンの回転数が落ちると停止してしまうようだ。確かに旧型式のクラウンだが、いったい距離計は何周しているのだ。下車すべきだったのかもしれないが、寒空の下、個人タクシーを待つのが大儀だったので、そのまま乗っていく。首都高速に乗ってもらう。高速走行中にいきなりエンストするとどうなるのだろうと思うと、生きた心地がしない。中央道調布ICで下車。信号停止するとエンストするという危機的状況の下、奇跡的に信号を次々とクリアしていく。しかし、自宅まで実質あと2つ、というところで赤信号につかまった。青になり、発進できるか、という息詰まる一瞬、ちゃんと走り出した。最後の信号もつかまったが、やはり無事発進。自宅前に停車したときは、腰が抜けそうであった。

*1:法人タクシー運転手に行き先を告げると、鸚鵡返しに「どうやって行きますか。」と尋ねてくるのは何とかならないか。旅客機の機内放送で「本日は、メイデー航空SOS13便ロスアンジェルス行きにご搭乗ありがとうございます。当機は間もなく出発いたします。ところで、お客様の中でロスアンジェルス国際空港への飛行ルートに詳しい方がいらっしゃましたら、お尋ねしたいことがありますので、至急操縦室へお越しください。」と言われたら、みんな降機するだろう。