ロジェストヴェンスキーのショスタコーヴィチ

先日届いた、ロジェストヴェンスキーのショスタコーヴィチ交響曲全集を聴き始める。第1から第4までを番号順に聴いたが、社会主義称揚の第2はともかくとして、第1や第3などは、「あれ、こんなに面白い曲だったっけ。」と思わせる演奏だ。難曲の第4もメリハリが利いてわかりやすい。ショスタコーヴィチの音楽がもつ卑俗性・猥雑性を直截的に表現するので、かえって表情が活き活きとしている。金管楽器や打楽器をドカーンバリーンと炸裂させるのも私好みだ。魔法使いロジェストヴェンスキー*1の面目躍如だ。第5以降も楽しみである。

*1:1992年7月のラヴィニア音楽祭で、ロジェストヴェンスキー指揮のシカゴ交響楽団による、ショスタコーヴィチキルギス序曲・第1ヴァイオリン協奏曲、チャイコフスキーの「くるみ割り人形組曲というプログラムを聴いたことがあるが、飄々とした魔法使いといった指揮ぶりだった。