ソウルの朝

7時半頃目が覚める。最初、寝ぼけて自分がどこにいるか判然としなかったが、そうか、ソウルにいるんだっけと思い出す。窓の外にはソウルの朝が広がっている。快晴だ。ソウルタワーの横には、北漢山の峨々たる山が朝日に映えている。面白いことに、どこのビルの上にも黄色い給水タンクがある。韓国では、給水タンクは黄色いもの、と決まっているのだろう。こういった慣習の違いを実感するのが旅の面白いところだ。

風呂に入り、荷造りをして9時頃チェックアウトする。荷物をフロントに預け、午後の仕事までの合間を縫った市内観光に繰り出す。同行者は、5回目のソウル訪問なので、心強い限りだ(と言っても、彼も韓国語は解さないのだが)。

江南大路に向かって坂を下りていき、朝食を摂れるところを探す。江南大路の横道に韓国料理店が空いていたので入る。昨日の夕食が重かったので、粥でも食べたい気分だったが、今出せるのはドジョウのテンジャンチゲだけだという(韓国語は皆目わからず、身振りでそう理解したのである)。周りを見回すと、ほかの韓国人客は平然とチゲを食べているので、これも話(Blog)の種だとばかり注文する。朝からドジョウ鍋である。しかし、煮上がったチゲを一口食べると、そのおいしさにあっという間に、二人で一鍋平らげてしまった。韓国の味噌は日本人の口にも合う。体も温まり、エネルギーが充填されたようだ。