「ALWAYS 続・三丁目の夕日」のDC-6B

映画「ALWAYS三丁目の夕日」には、日本航空のDC-6B(JA6205*1)が登場します。日本航空が導入した純正DC-6Bの1号機です*2。もちろん、日本に飛行可能なDC-6は現存しないので、CG映像です。しかし、月刊「AIRLINE」2007年12月号(通巻342号)の記事によると、映画スタッフは、DC-6の実機のエンジン音に拘り、わざわざ米国アラスカ州のフェアバンクスまで出かけて、エヴァーツ・エア・カーゴ社が現在も運用しているDC-6A(N400UA)の飛行音を録音したのだそうです。DC-6Aは貨物機仕様ですから、旅客機仕様のDC-6Bとは異なりますが、エンジンは同じP&W社製R-2800エンジンを搭載しているようなので、音は同じと言ってよいでしょう*3。この映画は、今や日本では耳にすることができないDC-6の音を聞かせてくれる、貴重な映像です。

*1:1954年9月1日登録。1966年8月24日登録抹消。その後、ペルーへ売却され、1981年6月廃棄。愛称「City of Osaka」。

*2:僚機のJA6201「City of Tokyo」、JA6202「City of Kyoto」、JA6203「City of Nara」は、いずれも貨物機仕様のDC-6Aからの改修型。

*3:製造番号は、N400UAが44258、JA6205が44432。いずれも1954年に製造されていますから、N400UAは、まさにJA6205のエンジン音を再現するのにうってつけの機材だったと言えるでしょう。