「横山大観」展

先日観た「横山大観」展があまりにすばらしく、「屈原」(1898)が出展される後期展も行こうと思っていました。そうこうしているうちに、会期末が近づいてきたので、終業後、国立新美術館に出かけていきました。


屈原」に邂逅
入場すると、最初の作品が「屈原」でした。厳島神社でもふだんは公開されていないそうなので、貴重な機会です。思っていたよりもくすんだ色合いですが、近寄ってみると、精緻に描き込まれています。画面から荒涼とした風が吹きつけてくるような絵でした。いきなり今日の目的達成ですが、もう一度、館内をゆっくり観ていきます。


後期展の作品群
「夜桜」と「紅葉」は、「柳陰」(1913)と「群青富士」(1918)に展示替えになっていました。豪奢な「夜桜」「紅葉」に比べると、ちょっと単調な感じは否めません。その代わり、後期展独自の作品としては、「瀟湘八景」(1927)から「煙寺晩鐘」「漁村返照」「平沙落雁」「江天暮雪」、「飛泉」(1928)などが見応えのある作品でした。前後期展を通して、大観の主要作品を総ざらいすることができ、この画家の偉大さを再認識するよい機会でした。