「フィラデルフィア美術館展」

家族で東京都美術館へ会期末の「フィラデルフィア美術館展」を観に行きました。フィラデルフィア美術館は、1992年の夏に妻といっしょに訪れ、その充実したコレクションに圧倒された記憶があります。今回は、さすがに、セザンヌ「大水浴」(1906)、ゴッホ「ひまわり」(1889)、デュシャン「花嫁は彼女の独身者たちによって裸にされて、さえも」(1923、通称「大ガラス」)などの代表的コレクションが来るわけではないのですが、それでも懐かしさも手伝って出かけることにしたのです。


青い女性たち
今回のマスターピースは、何と言っても、ルノワール「ルグラン嬢の肖像」(1875)でしょう。黒山の人だかりで、ゆっくり鑑賞できなかったのですが、青いスカーフが愛らしい絵です。フランス美術でもう一点挙げるなら、マティス「青いドレスの女」(1937)でしょう。マティスらしい怜悧な知性を感じさせる絵です。


さすがはアメリカの美術館
しかし、さらに見応えがあったのは、アメリカ美術のコーナーです。ホーマー「狩人と犬」(1891)、サージェント「リュクサンブール公園にて」(1879)、カサット「母の抱擁」(1896)、ワイエス「競売」(1943)等々、すばらしい作品が並んでいます。さすがはアメリカの美術館だけあって、アメリカ美術のコレクションも充実しています。日本では、なかなか佳作にお目にかかれないので、満足して家路についたのでした。