ゴルトベルク変奏曲と夜の高速

真夜中に、むしょうに高速道路を走りながらゴルトベルク変奏曲を聴いてみたくなった。0時頃、一人で駐車場から車を出し、静かなアリアに乗って走り始める。調布ICから中央高速に乗り、首都高4号線・都心環状線経由でレニンボーブリッジを渡る。有明JCT湾岸線南行きに乗り換え、横浜を目指す。羽田空港の第1・第2旅客ターミナルの間を走り、多摩川トンネルをくぐり、東扇島のJFEスチール東日本製鉄所を突っ切り、鶴見つばさ橋、横浜ベイブリッジと渡っていく。本牧JCTで横浜首都高に入り、北へ反転する。そのまま横羽線を北上し、浜崎橋JCTに戻る。このあたりで、ちょうど全曲を聴き終えた。第14変奏でベイブリッジ、第28変奏で高速大師橋を渡り、目くるめくような変奏曲に乗って台場の夜景や羽田空港の灯りを眺めるのは、痺れるような快感があった。

興が乗ったので、そのまま都心環状線内回りで竹橋JCTまで行き、5号線に乗る。北上を続けて笹目橋で荒川を渡り、埼玉県に入る。美女木JCT圏央道へ左折し*1、南へ反転する。大泉JCTで関越道下り線に乗り換え、北西へ進む。所沢IC、川越ICと過ぎ、鶴ヶ島JCT圏央道に入り、再び南下開始。圏央道は、ほとんど車の往来がない。空気が緑の香りを含むようになる。6月23日に開通したばかりのあきる野IC・八王子JCT間を初めて走行する。八王子JCTで中央高速上り線に乗り換え、調布ICで降りた。帰宅する頃、時計の針は3時を回っていた。走行距離は200kmを超え、ちょっとしたドライブだった。愛車のBH5Dは、どんな局面でも重心の低い安定した走りを見せ、頼もしい相棒だ。
ゴルトベルク

*1:高速道路ながら信号があり、文字通り左折する。