YS-11のプラモデル

会社の帰りにヨドバシカメラに寄ったら、プラモデルコーナーに童友社YS-11全日空モヒカンルック」と同「海上自衛隊」があったので買う。前者は全日空時代のJA8744(製造番号2116)、後者は海上自衛隊第61航空隊所属の9043号機(製造番号2174)を再現している。もっとも、違いはデカールだけで、本体のモールドは共通である。従って、貨物機仕様の海上自衛隊機の方は、L3ドアと後ろから5つの窓をパテで埋めろ、というまことに面倒くさい指示がある。だったら、どうせデカールで窓を表現しているのだから、窓を凹モールドにしなければよいのに、と思う。

それはさておき、1/144といいながら、けっこうな大きさがあるので驚く。YS-11は中型機という印象があるが、第2次世界大戦の爆撃機・輸送機と比べてみると、大きいことがわかる。「空の要塞」と呼ばれたB-17爆撃機とほぼ同じ大きさである*1。ちょっと意外だ。

機種 全長 全幅 全高
YS-11A 26.30m 32.00m 8.98m
一式陸攻22型 19.63m 24.88m 6.00m
He111H 17.31m 22.58m 3.99m
Ju52/3m 18.90m 29.25m 4.40m
B-17G 22.80m 32.60m 5.85m

JA8744は、1969年8月に就航し、全日空からエアーニッポンに引き継がれた。2003年6月に退役し、タイのプーケット・エアに売却された。チャーリィ・古庄「日本退役機追跡紀行」(イカロス出版)に、プーケット・エア塗装の元JA8744の白黒写真が掲載されている(138頁)。しかし、同書によると、2005年にオーバーラン事故を起こして運行不能になってしまったようだ。
日本退役機追跡紀行―あの旅客機はいまどこに (のりもの選書) メンフィス・ベル [DVD]

*1:テネシー州メンフィスで見た米陸軍第92爆撃大隊324爆撃中隊所属124485号機「メンフィス・ベル」(B-17F)の実機は、ひじょうに大きかった印象がある。