成田南ウィング

6月から第1ターミナルの南ウィングがリニューアルオープンした。柱の間隔が100mもあるような広大な空間にスターアライアンスのチェックインカウンターが並ぶ。会社別ではなく、クラス別に分けている「ゾーンチェックイン」方式を採用している。チェックインエリアを囲んでいた柵がなくなったので、開放的な雰囲気である。スターアライアンスのゴールドメンバー用のカウンターでチェックインする。

チェックイン後、5階の「バイプレーン」に行くが、掘出物はない。見学デッキに出てみると、一番端、35番ゲートにノースウェストのB747-251B(N638US)が駐機していた。日本では絶滅危惧種のクラシック・ジャンボである。当機も20年前に就航した老兵だ。珍しく、操縦室の上の乗員脱出口が開いていた。その後ろを胴体前部に「Yokoso!JAPAN」と大書した日本航空のB-747-446(JA8915)がタキシングしていく。この特別塗装のせいか、まるでB747SPのように頭でっかちに見える。

南ウィングの見学も終わったので、出国する。ゴールドメンバー用の優先保安検査場*1でスムーズにセキュリティチェックを受ける。出国審査台には、「我が国からの北朝鮮への渡航自粛について」と題する貼り紙が掲示してあった。先日の北朝鮮のミサイル乱射に対する報復措置の一つだ。しかし、出国直前の旅客に「目的の如何を問わず、渡航を自粛してください。」と要請しても、関係ないか、手遅れかのいずれかだろう。

出国審査を抜けた後、第5サテライトへ向かう。第5サテライトで3階から1階に下りると、第2ターミナルとの連絡バスの発着所になっており、駐機中の旅客機を同じレベルで見ることができる。目の前にいる全日空機の前脚格納庫の扉に表示されている登録番号を片っ端から撮影していく。JA716A(B777-281ER)、JA733A(B777-381ER)、JA735A(B777-381ER)、JA8094(B747-481)、JA8958(B747-481)*2が採集できた。これらのうち、JA716Aと JA735Aは、6月14日に引渡されたばかりの最新鋭機だ。JA8094は、今や数少ない「全日空」ロゴをつけたB744である*3。対岸の第4サテライトの46番ゲートには、これから搭乗するB777-281ERが駐機している。ガラス越しでない写真が撮りたかったので、外に出ようとすると、係員に制止された。職務に忠実で結構だ。

さらに地下1階に下りると、第4・5サテライト地下道連絡通路の入口がある。第5サテライトから第4サテライトへショートカットする約300mの地下トンネルである。幸い、動く歩道があったので、丸々歩かされることはなかった。存在をあまり知られていないのか、ほとんど人影がなかった。

*1:日本もようやく欧米並みになったのか、それとも前からあったのを知らなかっただけなのか。

*2:1992年8月10日にボーイング・エヴェレット工場で引渡し直前の姿を見て以来の再会だ。フィギュアは1/500と1/800を持っている。

*3:2005年1月31日に、成田からヒースローまで搭乗した。