零式艦上戦闘機

タカラの「日本海*1零式艦上戦闘機」が出たので、2箱買ってみた。中身は、零戦五二型(緑色塗装)と二式水戦(緑色塗装)だった。前者は、スタンドの下のダイアルを回すとプロペラが回転するというギミックがある。磁石の反発を利用しているようだが、「それが何か?」と言いたくなるような子供だましだ。というわけでもないのだが、これは長女にやることにした。後者は、離水状態を再現するため、水面を模したスタンドがついている。そうであれば、プロペラを回転状態にしないと、エンジン停止で不時着水したようにしか見えない。いずれも、塗装の剥離を表現している。

戦闘機や戦闘車輌のプラモデルを作るとき、多少頭を悩ませるのは、どの状態を再現するか、ということだ。(i)工場からロールアウトしたばかりの基本状態、(ii)前線部隊が受領したばかりの新品状態、(iii)ある程度の戦闘を経験し、それなりの弾痕や汚れがある状態、(iv)歴戦の結果、相当の損傷がある状態、(v)レストアされて博物館に保存されている状態、などが考えられる。私は、よほど思い入れのある機体や車輌(特定の軍人の搭乗機・車)でない限り、(i)か(ii)を選択している。

その点、自動車プラモデルの愛好者は気が楽だろう。「バックしたら電柱にぶつけて後部バンパーが凹んだ状態を再現しよう。」とか、「洗車せずに1ケ月放置していたら、ネコに足跡をつけられた状態にしてみよう。」とか考えたりはすまい。うらやましいことである。

*1:日本海軍」という軍隊は存在しない。