東京タワー

夜、赤坂アークヒルズで食事会があった。帰りがけ、スペイン坂に出てみると、桜が三分咲きになっていた。街路灯に照らされて、ちょっとした夜桜見物気分だ。興が乗ったので、夜の散歩をする。私は、酔うとぽくぽく歩きたくなる癖がある。

泉ガーデンタワーの横を通って麻布台へ降り、三年坂を登り直して、飯倉に出る。このあたりまで来ると、東京タワーが高く聳え立っている。ものはついでとばかり、基部まで行ってみる。高さ333m、日本一どころか、世界一高い自立式鉄塔である*1。紅白に塗られた鋼材の塊が夜空に屹立する姿は、鳥肌が立つような迫力である。1958年にこの鉄塔が日本人によって建てられたことを誇りに思う。

赤羽橋の交差点へ下って、そこから都営大江戸線で新宿へ向かった。

*1:世界一高い鉄塔(支線式)は米国ノースダコタ州ファーゴにあるKVLYテレビ塔(628.8m)。世界一高い自立式建造物は、カナダ・オンタリオ州トロントにあるCNタワー(553.33m)。私は、世界最高の公共展望台を標榜しているCNタワーの展望台(447m)に登ったことがあるが、下界の景色は航空写真の世界だった。なお、人類の手によって最も天に近づいた建造物は、ポーランドワルシャワ・ラジオ鉄塔(646.38m。東京タワーのほぼ倍!)だったが、1991年8月8日、塔頂部の張線交換作業中に倒壊したとのことだ。