数馬

冴えない空模様だが、家でじっとしていても仕方がないので、どこかに出かけようと提案する。レポートを抱え込んだ妻はこの時点で脱落。気乗りのしない娘たちに、

と(私にとって)魅力的な案を次々と出したが、いずれもお気に召さず却下。結局、長女の「奥多摩湖が見たい。」という希望が通り、13時頃出発。いつもながら、遅いスタートだ。この時間から多摩川を遡上すると何時に着くかわからないので、奥多摩周遊道路から湖面を遠望することで目的達成とする。

調布ICから中央自動車道に乗る。中央道を西進するのは久しぶりだ。道は空いている。順調に進んで上野原ICで下りる。県道33号を登っていき、都県境の甲武トンネルで檜原村側へ抜ける。都道206号を西に進んで14時半頃、数馬の集落に到着。ここで遅い昼食にする。

10年前に、まだ乳飲み子だった長女を連れて来たことのある兜家の戸をくぐる。出てきた店員の「コース料理になりますが、よろしいですか。」という客の品定めをするような口ぶりにカチンとくるが、メニューを見て納得。いちばん安いコースで3,300円と、親子3人で1万円の豪勢な昼食だ。潔く退散。と言っても、この先食事ができるところはないので、来た道を戻り、隣の三頭山荘に入る。こちらの値段は手頃で安堵する。イワナの塩焼き、すいとん、山菜などに舌鼓を打ち、娘たちはご機嫌だった。*1

奥多摩周遊道路*2に入る。最高地点の風張駐車場は標高1,109m。付近の温度表示は摂氏8度だった。まわりの尾根でようやく紅葉が始まったばかりのようだ。山の空気が心地よい。続いて、月夜見第一駐車場(標高993m)に移動する。雲が低くて、展望はよくないが、ともかく奥多摩湖を娘たちに見せることには成功した。*3来た道を引き返すのも気が利かないので、湖岸まで下り、小菅村経由で上野原に戻る。三頭山(標高1,531m)をぐるっと一周したことになる。

予想通り、中央道は渋滞していたが、国道20号も似たようなものだろうと判断して、上野原ICから乗る。小仏峠までは、時速20kmくらいでのろのろしていたが、東京に入ると流れ出す。しかし、府中から先がまた渋滞だったので、国立府中ICで下りる。関戸橋を渡って、府中街道をたどり、18時半頃、帰宅した。宿題をやっていなかった長女は、夜遅くまで机に向かうハメになった。先にそれを言わんかい。

*1:会計は、兜家の1人前+アルファであった。

*2:以前は通行が有料だったため、「奥多摩有料道路」と称していたが、1990年に無料化された際、「奥多摩無料道路」というのもヘンだと思ったのか、現在の呼称になった。

*3:ガスって何も見えないというリスクも十分あった。