鎌倉小旅行

珍しいことは重なるもので、長女の絵が、「児童造型展」に出展されるというので、鎌倉芸術館まで出かけて行く。川崎で東海道線に乗り換え、大船で下車。

長女の絵は、昨秋に行った妙高の景色を描いたものだ。一生の記念にと、長女を絵の横に立たせて写真を撮る。子供たちの作品は、それぞれに個性的で面白かった。

芸術館の近くの蕎麦屋で昼食。ガイドブックに載っている店で雰囲気はよかったが、味は今一つだったかもしれない。私は蕎麦にはうるさいのだ。

大船から横須賀線で鎌倉まで行き、江ノ島電鉄に乗り換える。長谷で降りて、高徳院へ大仏を拝みに行く。何を隠そう、私は生まれて初めて鎌倉に来るのだ。鎌倉と言えば、まず大仏だろう、ということで、鶴岡八幡宮円覚寺建長寺は次の機会に譲って、大仏参拝を優先した次第である。胎内拝観もしてみる。凸像が凹像になっているので、ちょっと変な気分だ。鋳造の痕が生々しい。大仏の裏では、悪名高いリスが梢を飛びまわっていた。

由比ガ浜に出てみるが、あまり見晴らしがよくないので、江ノ電で七里ガ浜まで移動する。こちらは、広々とした砂浜に波が打ち寄せており、娘たちは喜んで駆け下りていった。親もいっしょになって、しばし波と戯れる。

江ノ電で終点の藤沢へ。途中、洗濯物を引っ掛けそうな距離で民家の軒先をかすめたり、路面電車となって車と並走したり、まるでテーマパークのライドのような鉄道だ。また、ゆっくり乗りにこよう。

小田急線の乗り継ぎが悪かったので、いっそ座って帰ろうということで、安直にロマンスカーを予約する。17:17発のえのしま32号だ。新百合ヶ丘までわずか30分の乗車時間なので、うとうとしているうちに、もう下車なのだった。