インテルメッツォ

昼頃、日野の実家に行く。例によって、夫婦でオペラ(今日は「インテルメッツォ」)を観に行くため、子供を預けるのである。昼食をご馳走になってから、娘たちを置いて出かける。京王線で初台まで行く。

なかなか面白いオペラだった。台本の方は、シュトラウスが自身の離婚騒動を題材に、「あのときこう言えばよかった。」「妻にはこういう言葉をかけてもらいたかった。」という思いのたけを綴ったものだけに、まことに下らないが(まあ、オペラはたいてい痴話なのだが)、音楽は豪奢だ。第1幕の舞踏会の場面では「ばらの騎士」を、第2幕の嵐の場面では「アルプス交響曲」を彷彿させる音楽が鳴り渡る。歌唱陣では、なんと言っても、性格がいいのか悪いのかよくわからないクリスティーネを釜洞裕子が好演。歌唱だけでなく演技も優れており、逸材だ。若杉弘指揮の東京交響楽団も力演したと言っていいだろう。

去年の7月からの1年間で、「ばらの騎士」「エジプトのヘレナ」「カプリッチォ」「インテルメッツォ」とシュトラウスのオペラを4本観る機会に恵まれた。これまでにオペラ上演を観た「ザロメ」「エレクトラ」「アラベラ」「ナクソス島のアリアドネ」と合わせて8本。シュトラウスは16本もオペラを書いているので、まだやっと半分だ。あと「妖精」を観れば全曲制覇になるヴァーグナーと比べると、道なお遠しである。

全然因果関係はないが、境-新線が開通した1924年11月に、「インテルメッツォ」がドレスデンで初演されている。この曲もまた、母と同い年だ。

聖蹟桜ヶ丘で買い物をしてから、19時半頃、実家に帰る。夕食をご馳走になってから、帰宅。