フェルメール

昨日行き損なった「栄光のオランダ・フランドル絵画展」を今日観に行くことにする。ところがあいにく、長女が漢字検定の試験だ。帰宅をやきもきしながら待つ。15時頃ふうふう言いながら帰ってきた長女に休む暇も与えず、すぐに出かける。何しろ、16時半で入場終了なのだ。

小田急線・中央線・京浜東北線と乗り継いで、東京都美術館についたのは、入場終了間際の16:25頃だ。ルーベンス、ファン・ダイク、レンブラントらの著名な画家の作品は多少ゆっくり観たが、聞いたことのない画家(大部分である)は図録でゆっくり鑑賞することにしてさっと眺めるだけ。目当てのフェルメールの「画家のアトリエ」(1666)は一番最後に展示してあった。さすが、閉館間際だというのに黒山の人だかりだ。少しずつ前の方に移動し、全体を眺める。フェルメール自身が最後まで手放さなかったというだけあって、不思議な柔らかい雰囲気の漂う絵だ。第二次世界大戦中、ヒトラーの手に渡っていたという数奇な史実も興味深い。彼もまた、モデルの女性の陶然とした表情に魅入られたのだろうか。

17時で閉館となる。外に出てみれば、まだ初夏の日差しがまぶしい時間だ。上野動物園の横のピザハウスに腰を下ろす。大人はビールを飲んでいるうちに気持ちよくなり、ピザを食べて夕飯にしてしまおうということになった。戸外で心地よい風に吹かれながらのピザとビールは格別の味であった。

新宿で買物をする妻・次女と別れ、宿題が山積している長女と二人で一足先に帰宅する。