時空を超えて。

晴れ。

今日は、穏やかな日和になった。娘たちの公園遊びに付き合ったが、昼寝でもしたい気持ちよさだった。

ベランダから見える鉄塔の同定をした。双眼鏡で塔頂だけ見えるものも含めて、菅生線19・20・23・24号、東長沢線2号、そして何と境-新線49・50号まで視野に入っていることがわかった。名前のわからないものも勘定に入れると、全部で10基の鉄塔が見える。これだけの鉄塔が今まで眼に入っていなかったのだから、面白いものである。

国土交通省のホームページで全国の航空写真を公開しているのを発見した。昔住んでいたところを検索すると、高松(1967〜70年)や金沢(1970〜74年)の家が特定でき、感動した。前者は、すでにアパートになっているのを地図で確認しているし、後者は社会人2年生のときに金沢に行った際、跡形もなく駐車場と化しているのを現認してショックを受けたものだ。そのほかにも、上井草の家(1974〜76年)、下井草のアパート(1976〜78年)、中野坂上のアパート(1993〜97年)、小学校(3校)、中学校(2校)、高校、日野の実家、我孫子の実家等々が特定でき、すっかり夢中になってしまった。撮影時期は、ほとんどが私が住んでいた時期よりも後だが、上井草の家や日野の実家など、重なるものもある。すると、こんなストーリーが思い浮かぶ(鈴木光司の「ループ」風)。

1974年秋の晴れた日、私は中学校からの帰り道を歩いている。そのとき、飛行機の爆音が聞こえる。思わず振り仰ぐと、遥か真上に銀翼がきらめくのが見える。2004年の初夏、その場所を2,000m上空の視点から、同じ私がネット上で見下ろしている。姿は見えないが、私の視線が真っ直ぐ見上げている。30年の時空を超えて、お互いの視線が交差する・・・。
ISBN:4041880068
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