千倉へ

今日は千倉へ行く日だ。半年に1回の我が家の恒例行事である。皆、この日のために半年間がんばっているような感がある。

19時過ぎに出発。多摩沿線道路を川崎まで南下し、浮島JCT東京湾アクアラインに入る。いつもながらがらがらだ。建設費を回収できる日は永遠に来ないだろう。自宅からちょうど1時間で海ほたるに到着し、夕食にする。21時過ぎに再出発。こうやって海底トンネルをくぐり、海上橋を渡ることが、海の向こうの異国へ渡るという感興を誘う。これが千倉行きの大事な「手続き」だ。

千葉へ上陸する。雨がぱらついている。東京湾アクアライン連絡道を進み、木更津JCTを左折して木更津北ICで降りる。久留里街道をひたすら南下。ところどころ霧が出ている。鴨川有料道路で峠越え。イメージの中では、峠の向こうに太平洋が果てしなく広がっている。いよいよ異国への到着だ。鴨川に下りると土砂降りになった。妻は「こんな話は聞いていない。」と天気予報に憤慨している。128号を和田町、丸山町と南下していくうち、妻子は眠りこけ、お抱え運転手状態になった。ずるいぞ、私だって眠い。だいたい、妻は、こういうシチュエーションになると、たちまち舟を漕ぎ出すし、地図を渡しても、暫くにらめっこした挙句、「ところで、今どこを走ってるの。」と聞くし、たいへん頼もしいナビゲータである。

千倉町に入る頃、雨があがった。22時半過ぎにBird Landに到着する。年2回必ず訪れているペンションだ。夏は1994年以来、早春は1998年以来、1年も欠かさず来ている。もう筋金入りのリピータだ。

オーナーのNさんが迎えてくださる。このペンションに惹かれるのは、彼の飾らない人柄によるところも大きい。今晩はうちともう1組だけらしい。入浴後ビールを飲んで寝る。