「大和」完成

昨日買ってきた連斬「大和」を2日がかりで完成させた。1/700のフルハルの大層立派な模型の出来上がりである。これだけのものが3,000円前後で手に入るのであれば安いと思う。お勧めである。

ただし、以下の注意事項がある。

  • 必ず7個セットを買うべきだ。捷一号作戦時、天一号作戦時、A-150計画艦と3つのバージョンがあるので、バラで買うとこれらが混在する可能性がある。「どうせどのバージョンでも連結できるんだし、細かい兵装の違いに興味はないからバラバラでもいいや。」というのは甘い考えで、捷一号作戦時は夜戦用の黒色甲板であるのに対し、その他は通常の木色甲板である。下手をすると、「黒・黄・黒・黄・黒・黄」と「スズメバチの腹部のような甲板」(長女の言)になってしまうおそれがある。セットであれば、いずれかのバージョンで揃うはずだ。
  • 塗装済み・一部組み立て済みとは言え、プラモデルを作るのと同等の作業を強いられる。ニッパ、デザインナイフ、接着剤は最低限用意すべきだ。爪切りでは歯が立たない。さらに、ゲート処理をすると、部品の成型色が出てしまうので、タッチアップ用に艦底色、軍艦色、黒のプラカラー*1を揃えておいた方がよい。
  • 異様に細かい部品が多い(特に捷一号作戦時)。部品をなくしたり、折ったりすると、とたんに製作意欲を喪失するので、1個たりとも失わないという不退転の決意で臨む必要がある。PCのキーボードが置いてあるような机の上で作業するのは、もってのほかである。できれば、家族の冷たい視線に耐えつつ、居間の床で作業するのがよい。ピンセットも、部品を威勢よく飛ばしてしまうおそれがあるので禁物だ。
  • 部品の仮合わせをすべきだ。取り付け穴が小さければ、デザインナイフかピンヴァイスで広げるなり、部品の方を削るなりしたうえで、接着剤で固定する。無理矢理押し込もうとすると、必ず部品を飛ばすか、折ってしまう。捷一号作戦時だと、3連装機銃の部品は8個余る一方、一番繊細な単装機銃は22丁もあるのに、予備は1つもない。失敗は許されないのである。
  • 鯛焼きを頭から食べるか、尾から食べるか、腹にいきなり噛りつくか、という問題ではないが、作る順番も重要だ。私は、艦首から作っていったが、機関部に次いで面倒くさい艦尾が最後にきたので、かなりめげた。艦尾から作っていった方がよいと思う。
  • ここまで出来がよいなら、いっそ空中線を張ったり、手摺をつけたりしようとは思わないことだ。そんなことをしたら、せっかく内部(特に各主砲塔は見事だ)が見られるのに、できなくなってしまう。それだけの拘りと、それを実現できる技術・時間・気力のある方は、最初からフルハルのプラモデルを作ることをお勧めする。

以上の注意事項を守っていただければ、製作に着手してから約4時間後には、惚れ惚れするような「大和」の模型を手にしていることを保証する。

*1:筆を水洗いできるのでアクリル塗料がいいだろう。私は、タミヤカラーのXF-9、XF-54、X-18を買った。