YS-11M*1

飛行機の爆音がしたので、振り仰ぐと、大型の双発レシプロ機が雲の合間を南西方向へ飛んでいく。12倍ズームで2枚撮る。帰宅後PCで拡大してみると、機影からYS-11だ。胴体上半分が白で、下半分が灰褐色。胴体後部に日の丸がある。垂直安定板の前縁に除氷装置、やや後ろ寄りにオレンジ色のマークが認められる。登録番号などの文字情報は一切読み取れない。これだけの情報からどこまで機材を特定できるか。

  • このあたりを民間機のYS-11が飛ぶことはない。
  • とすると、空自、海自、海保、航空局のいずれかの軍用機または公用機。
  • 上記の塗装に当てはまるのは海自機。
  • 垂直安定板の部隊マークや飛行方向から見て、第61航空隊(厚木航空基地)所属機。
  • 第61航空隊所属のYS-11Mは4機(61-9041/9042/9043/9044)。
  • そのうち、垂直安定板前縁に除氷装置があるのは後期型の-9043と-9044の2機。
  • 写真を画像処理すると、胴体前部にかすかに窓が認められるので、人員/貨物輸送型の61-9043号機。
  • 製造番号2174。1971年11月26日に海上自衛隊第205航空隊(下総航空基地)へ引渡し。同12月1日に第61航空隊へ転属。

ただし、-9043と-9044の区別は自信がない。ノイズを窓と誤認しただけなら、全貨物型の61-9044号機(YS-11の最後の量産機である)の可能性もある。しかし、G2の3.6倍ズームだったら、ここまでの情報は得られなかっただろう。