海軍兵学校

14:30頃、海上自衛隊第一術科学校、旧帝国海軍兵学校に到着する。父は、海軍兵学校最後の第78期生で、入学後4ケ月で敗戦の日を迎えた。入学試験以来、今日が60年ぶりの再訪となる。受付で見学を申し込み、15時からのツアーに参加する。海自で潜水艦乗りだったというE氏に率いられて、50名ほどの見学客が構内を見学する。石造りの堂々とした大講堂、イギリスから輸入したという赤煉瓦が美しい幹部候補生学校、6本のドーリア式石柱が重々しい教育参考館を順次見学していく。教育参考館では、E氏の取り計らいで、見学客とは別に、戦没将校の弔問室に入れてもらい、父の同郷で海軍兵学校の先輩である柳澤蔵之助中将と草間四郎大尉の過去帳を拝見する。海軍兵学校の卒業生のうち4,033名が太平洋戦争で戦死したという。幹部候補生学校の中庭で軍歌「同期の桜」由来の古木を見学して1時間半のツアーは終わりとなった。父は、母校を訪問できて感慨深げであった。